ハンチントン病 40代女性 障害基礎年金2級
ハンチントン病は遺伝性の神経変性疾患で、体が自分の意志がないのに動いてしまう舞踏運動などの不随意運動、精神症状、行動異常、認知障害などを臨床像の特徴とします。これらの症状はいつのまにか始まり、ゆっくり進行します。この方も、当初は、返信してくるメールがちょっとおかしいなぁ、歩行中につまづくようになったなぁ、という程度でした。ところが、ご親戚の法事に行った際、この方と同様の動きでより強い症状のご親族をご主人が見て、奥様もハンチントン病ではないかと気づきました。初めから大学病院の脳神経内科を受診されました。
初回面談前、ハンチントン病だと聞いていた私は、肢体の診断書(不随意運動)2級と精神の診断書(認知)2級の2枚=1級を想定していました。お会いしてみると、面談中に座っている椅子も移動していってしまう程の動きはありましたが、こちらからの問いかけにはニコニコと反応されます。言葉を口にすることは難しそうでしたが、こちらの言っていることは認知されていました。従って、肢体の診断書1枚で請求しました。
結果として、障害基礎年金2級が認定されました。診断書依頼の際は、診断書の実費(おおよそ1万円前後)をお客様にご負担いただきますから、必ず決定できる診断書、可能性はあるけれど…程度の診断書の種類を選別していくのも社労士の考え方です。その上で、お客様には2枚で挑戦するか、確実な1枚にするか選んでいただいています。