大企業の障がい者雇用/中小企業の障がい者雇用
大企業の障がい者雇用
大企業は、障がい者雇用担当者がいて、その担当者は障がい者の面倒をよくみてくれます。そして、入社してきたら、色々なお仕事を経験させ、本人の好きなこと・特性を見つけます。その後、数多くあるどこかのポストに配置する、『適材適所』方式をとっています。
中小企業の障がい者雇用
中小企業は、『適所適材』です。つまり、その企業の業種に関するお仕事が全てです。その業種に必要な具体的スキルが求められるのです。未経験で入社する場合であっても、少なくとも『ここの仕事をしたい』という向上心がなければ長続きしません。つまり、中小企業で働きたければ、どんな仕事をしたいのか徹底的に考え、必要となるスキルを身に付け、その仕事が行える企業を探して応募しなければミスマッチになります。
中小企業は、健常者であれ障がい者であれ、「出来る仕事(職業スキル)が明確な人間、もしくはやりたい仕事が明確な人間」を採用したがっています。「自分は何が出来るかわかりませんが、雇って下さい。自分を雇うと、法定雇用率に寄与できます。」は、採用後、お互いの不幸が待っています。自分のやりたいことが見えてきたら、あとは根気よくその業種の会社を探しましょう。
障がい者側は、障がい者雇用に対する思い込み(=障がい者に配慮することは当然という思い込み)を変えましょう。法律上、企業側に合理的配慮を求めることは認められていますが、甘えに相当する主張ばかりすると、企業との関係が崩れます。企業としてもできること・できないことが確実にあることを認識して下さい。民間企業は、福祉と違って、ボランティアではありません。単に配慮を要望するだけではなく、その合理的配慮と引き換えに、どれだけ会社に貢献できるかという提案までして下さい。ビジネスは、give and take です。雇用契約とは、労働者が労働を提供し、企業はそれに見合う対償(=給料)を払う、というものなのです。